成人先天性心疾患

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医学の進歩により、先天性心疾患児の約90%が成人を迎えることができるようになり、現在国内で約50万人以上の成人先天性心疾患患者が存在することが知られています。

先天性心疾患は、小児期は小児循環器科医が主に診療を行っていますが、成人となると小児期とは異なる問題も派生して来ます。そこで、成人の先天性心疾患を専門的に診療する成人先天性心疾患専門医を中心とする医療チームを持つ施設に移行して診療を行うことが必要になります。

一方、国内の成人先天性心疾患専門医は2022年現在200人弱であり、診療可能な施設も限られています。当院の成人先天性心疾患診療部門は2011年に始まりました。当時は、日本でもこの分野の診療部は、数えるほどしかありませんでした。それ以降、当施設は複数の成人先天性心疾患専門医を擁し、専門的な画像診断、内科薬物治療やカテーテル治療を行ったり、産科医と協力して心疾患を有する妊婦さんの分娩や出産後の管理を行ってまいりました。

マーシャル静脈が残存したフォンタン症例、血中酸素濃度が低下し、Vascular PlugⅡで経カテーテル閉鎖
姑息術鎖骨下動脈-肺動脈シャントのみの成人ファロー四徴症
成人大動脈縮窄症術前3DCT
4Dflow MRIを用いた肺動脈血流解析

また、成人先天性心疾患患者さんは、心臓病以外の合併症を伴うことも少なくありませんが、当施設は他部門の専門医や医療従事者も多く、医療チームとして非心臓疾患の対応も可能です。

全国からセカンドオピニオンも含めて多くの成人先天性心疾患患者さんのご紹介をお受けしており、成人先天性心疾患を総合的に、継続的に診療できる国内でも数少ない施設の一つです。大きな診療部ではありませんが、当センターの丹羽公一郎特別顧問のモットーである「患者様の診療に十分な時間をかけて、十分に気配りができ、小回りの利く、居心地の良い医療」を目指しており、全ての成人先天性心疾患患者さんを温かくサポートすることを心がけております。そして看護師をはじめ、コメディカルや事務職員の良好なサポート、特に若年者の進学、就職や精神的な問題の相談に親身にのることができる病院の一つを目指しています。

比較的待ち時間が短くて済む傾向にあり、診察後に出勤されるフルタイムワーカーの外来患者さんも多くいらっしゃいます。また、家族の付き添いが許可される個室入院が可能です。

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