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循環器内科部長就任のご挨拶

循環器内科 主任部長 青木 二郎

聖路加国際病院心血管センターは、心臓血管病の高度専門医療と包括的な心血管診療を行うために2012年に設立されました。総勢20名以上の循環器専門医や心臓外科専門医が在籍し、患者さんやかかりつけシェアード・ディシジョン・メイキング (shared decision making)を行いながら、患者さん一人一人に最適な治療を提供しております。診療科の垣根の低い総合病院の強みを活かしながら、地域医療に貢献する努力を続けて参ります。今後とも聖路加国際病院心血管センターをご利用いただければ幸いです。

当センターでは聖路加国際大学の基本理念の一つである”People-Centered Care (PCC)”のもとで、一人の患者さんを中心として、循環器内科医・心臓血管外科医・麻酔科医・放射線科医や看護師、放射線技師、臨床工学士、臨床検査技師、理学療法士、薬剤師、管理栄養士、ケースワーカー、医療事務職などのコメディカル・スタッフが「ハートチーム」として密接に協力しながら診断確定・治療法の選択から治療・退院後のケアまでを行う集約的な医療に取り組んでおります。

循環器内科では、虚血性心疾患不整脈心臓弁膜症の全てに最適なカテーテル治療を行える体制を整えており、心臓血管外科とハートチームカンファレンスを毎朝行い最適な治療を検討しております。虚血性心疾患では、冠動脈CT冠動脈造影から狭窄率だけではなく機能的虚血を診断するFFRCTQFR等の解析を用いて血行再建の治療適応を判断し、冠攣縮性狭心症や冠動脈微小血管由来の狭心症の診断も行っております。心臓弁膜症では、経カテーテル的に大動脈弁狭窄症を治療するTAVIに加えて、僧帽弁閉鎖不全に対するMitraClipの治療も行っております。心房細動を含む不整脈に対してはアブレーションに加え経カテーテル的な左心耳閉塞閉鎖術も行っております。急性期の循環補助器としては従来のIABPや経皮的心肺補助装置(PCPS)に加え、補助循環用ポンプカテーテル(IMPELLA)も使用できます。カテーテル治療に加え、成人先天性心疾患の診断や加療を行える体制も整えております。心不全診療についても多職種でのハートチームで積極的な介入に取り組み、退院後の療養含めた包括的な診療を行っています。また、Quality Indicator (QI)を用いて質の高い医療を常に行うように心がけております。

心臓血管外科では、なるべく幅広い心臓および血管治療を、同じ成績であればより低侵襲(MICS)を目指す方針で取り組んでおります。ロボット弁形成術、MICS-弁形成・置換術MICS-CABG等幅広い疾患に小開胸での治療が可能です。また大動脈弁形成術の専門施設として、大動脈弁温存基部置換術、大動脈弁形成術を緊急症例にも積極的に行っています。ハートチームの一員として、内科・外科の垣根無く、カテーテル治療とのハイブリット治療を含めて、患者さんのニーズに沿う治療をご提供出来るよう心がけております。

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心臓血管外科部長のご挨拶

心臓血管外科 主任部長 阿部 恒平

当院の心臓血管外科は1992年に新病院開設と共に設立され、2012年に日本の弁形成術の草分け的存在である川副浩平センター長の下、最新の心臓血管外科治療を包括的に行えるよう心血管センターの一員となりました。また同じ成績であればより低侵襲な治療を目指す方針で小さな傷で行う、低侵襲心臓手術(MICS)による心臓弁手術や冠動脈バイパス術(MICS-CABG)ロボット支援下弁膜症手術ステントグラフト治療などを積極的に取り入れています。また大動脈弁形成術の専門施設として、大動脈弁形成術大動脈弁温存基部置換術を積極的に行っています。

当院の特色は垣根の無いチーム医療です。毎朝の循環器内科医、看護師、コメディカルスタッフとのハートチームカンファレンスを開催することにより、カテーテル治療とのハイブリッド治療を含めて患者さんのニーズに沿う治療を提供できるよう心がけております。

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当センターの紹介

循環器内科 顧問  小宮山 伸之

当センターでは、聖路加国際大学の基本理念の一つである”People-Centered Care (PCC)”のもとで設立当初から、以下の4つのキーワードのもとで、活動しております。

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FOR PATIENTS

患者さん一人ひとりを尊重し、
素晴らしい経験を提供します。

急性心筋梗塞や狭心症に対するカテーテルによるステント治療や冠動脈バイパス手術、心房細動などの不整脈に対するカテーテル・アブレーション治療、大動脈瘤に対するステント・グラフト治療、重症心不全の高度集約的治療、より侵襲度の低い心臓弁膜症治療(TAVI、MitraClip、MICS、ロボット手術)など種々の高度医療を実践します。

成人の先天性心疾患(ACHD)に対して複数の専門医を擁し、専門的な薬物治療やカテーテル治療を行います。

産科医と協力してACHDを有する妊婦さんの管理を行います。

がん治療関連心臓血管疾患の診療を行う腫瘍循環器外来を充実させます。

科学的なエビデンスとともに、患者さん・ご家族の多様な価値観に寄り添った診療の意思決定(Shared-Decision Making)を支援します。

世界各国の心臓血管疾患の患者さんを積極的に受け入れます。

2

WITH COMMUNITY

コミュニティとともに歩み、
社会変容に貢献します。

救命救急センターと協力して、東京都・区中央部の心臓血管疾患救急診療の中心として活動します。

地域の診療所・病院・訪問看護ステーション・介護施設などと連携して、患者さんのシームレスなケア移行をめざします。

3

WITH STAFF

人を大切にする運営を行い、
皆が引きつけられるセンターにします。

働き方改革を推進し、持続可能な医療提供体制を確立するとともに、職員のワークライフバランスに貢献します。

高度な職能教育とともに、全人的医療の担い手を育成します。

4

FOR THE FUTURE

次世代へ価値を
つなぐセンターにします。

最新の医療技術の導入、新たな診断・治療技術やITの応用などに関する研究を積極的に行い、日常診療への還元をめざします。

私たちはハートチームとして以上の命題を実現すべく日々精進してまいります。
聖路加国際病院心血管センターのさらなる発展にどうぞご期待ください。

OUR SPECIALTIES

センターの特長

PATIENT-CENTERED CARE

患者さんを中心とした全人的医療

心臓というひとつの臓器や病気だけにとらわれず、患者さんを全人的に考えた医療を行います。
それぞれの健康状態や価値観などを考慮し、個々の患者さんにあった治療を提案いたします。

ハートチーム

毎日、心血管疾患に携わるスタッフが参加するハートチームカンファレンスを行い、患者さんの問題解決にチームで取り組んでいます。あらゆる診療科、職種が緊密な連携を取ることによって総合力のある最良の医療を提供いたします。

低侵襲・先進治療

カテーテル治療において、1日でも早く日常の生活に戻れるように配慮した治療アプローチ、世界水準の治療を心がけております。外科治療において、低侵襲化・先進化をモットーとし、大動脈弁や僧帽弁を含む弁形成術、ロボット支援下手術、小切開心臓手術、オフポンプ冠動脈バイパス術、ステントグラフト内挿術等の治療を積極的に行っています。

成人先天性心疾患

日本成人先天性心疾患学会前理事長である丹羽公一郎を特別顧問に迎えて、成人期における先天性心疾患の管理や治療を行える体制を整えています。全国から専門的な治療を必要とする患者さんが来院しています。